ニュースが速すぎて消化できない。
昨今、ものすごいスピードで国際情勢が変化していて状況変化に追いつけていけない状態になっています。恐ろしい世の中になったものです。
一昔前は、テレビ・ラジオ・新聞が信頼性のあるニュースの出所でした。
電車に乗れば大半のサラリーマンは新聞を読んでいたものです。
今ではみんなスマホを片手にイヤホンして過ごしています。
新聞、読書は絶滅危惧種です。
私は以前、テレビ番組を作っていた時期もありましたが最近はテレビを全く見なくなっています。
自宅にテレビもありません。まあ、これは貧しい結果としてテレビがないだけですが、(笑)ネットでニュースを追いかけている人はお分かりになると思いますがSNS、You Tubeのニュースの速さはびっくりものです。
特にSNSは一次情報源としてリアルタイムでその場にいる人が発信したりするので起きてる事象(災害、テロ、事故等)だけが目に飛び込んでくるので因果関係や原因がわからず推測が一人歩きしたりして噂、流言飛語になったりします。
少し前になりますがレバノンの港湾において大爆発が起きた事件がありました。
爆発の15分後にはその映像が世界を駆け巡っていました。
その後、事故で保管していた化学物質が発火して大爆発したことがわかりましたがレバノンの政治情勢もあり、当初は爆弾テロだとか、カルロスゴーンの家が吹き飛んだとか、内戦が起きてるのではないかとかSNSは大騒ぎでした。
何しろSNS、You Tube、Tik Tokなど物凄い勢いで大量の情報を発信しますので、こちらの小さな灰色の脳細胞では情報処理しきれなくなってしまい目先で起きてることで大局がわからなくなります。
また同時に情報を大量に消費するので情報の鮮度があっという間に陳腐化してしまって、じっくり起きたことの影響を考えたりする時間がなく、ただ情報にさらされて表面的に情報が流れて行ってしまうように思えます。
私はジャーナリストではありませんがジャーナリストを名乗る人は大変な苦労をされていることでしょう。
丁寧に取材を進めファクトをチェックして発表するにはあまりに時間がありません。
情報量の膨大さもありますがファクトチェックして確証を得られたニュースを発表する時には既にニュースそのものが陳腐化してしまう現実があります。
テレビを見ていても流している映像、内容はネットをチェックしている私からは、何をいまさら言ってるんだもう次の段階に進んでいるぞと思うことはしばしばです。
私はマスコミはマスゴミと言って偏向報道ばかりで馬鹿にしてますがこの点についてだけは気の毒だなと思います。
確かめたわけではありませんが経験上、ネットのチェックは彼らも怠っていないでしょう。
興味を引くものを見つけてもそれからファクトチェックを行い、著作権の確認、報道局の許可、コンプライアンスチェックを行う手順で放送に乗せる頃には、既に陳腐化してしまっています。
おまけに放送局のリスクを避けるために記者の特派はできずフリーランスの記者に「良い映像が取れたら買ってやるよ。但し、金も出さないし危険なことがあったら自己責任な。会社は一切責任はとらないから、よろしく」などと放送局の記者は安全な隣国や周辺の国でどうでもいい取材をするフリだけしている始末です。
彼らは番組のスポンサー取りの広告乞食ですからそれで構わんでしょうが、真実を伝えたいと思っている報道人としての誇りを持っている人は、放送局の中では忸怩たる思いのことでしょう。
政治家でも公務員でもテレビ局でも同じでしょうが、公益に資する仕事をしたいと願いその世界に入ると、様々なしがらみに捕らわれ思いが叶えられないことは事実でしょう。
今更、報道陣の矜持を持てとか、社会的な使命を果たせなどとは言いませんがせめてその道に進んだ時の気持ちを少しでも持ち続けていただけたらと思う次第です。
これを読んでくださる方にはぜひ、報道や様々な情報に接する時、憤りを感じたり、怒りを覚えたりしたときには、まずホントか?と疑うことをお薦めします。
すべて確かめることは無理としてもいくつかのニュースソースを確かめましょう。
可能であれば意見と反対側に立つ発信者の情報をチェックできると理想的です。
ウクライナ紛争に対して私が一方的にプーチン悪者説を取らないのは実のところ、すべての真実がわからないので(戦争プロパガンダが多すぎ。)単純に判断するのは危険だなと思っているからです。
一方の結論に傾くときにはそれなりに判断材料をもって、少なくともどこぞの電波乞食の弁護士辺りは一瞬で論破できるだけの情報と論理を持ちたいと思っております。
令和4年4月11日ころ執筆