【パンドラの箱を開けたColabo問題】
本日、1月27日から28日に変わろうとしている時間です。
なぜ、時間を明記したかと云うとこの1か月間、あまりの速さで変化が起き、コラムを書こうにも数日間で新しい情報が出て、書いていることが陳腐化してしまうために一旦の目途が付くまで待たざるを得なかったからです。
目途と云っても結論ではなく、行政や官僚機構に対し問題提起がなされ何らかの結論を出さざるを得ないところに到達したと判断したからです。
事の発端は、前回のコラムに書いた一般人である暇空茜氏が東京都に対する監査請求が認められたところから始まっています。
そしてこの3週間余りの間にWEBにおける集合知があぶり出した様々な疑念を問題として捉え、国会において意見趣意書が提出され、国として回答せざるを得ないところに到達し、参議院本会議にて質問として取り上げられるところまで来ました。
東京都の方では、本日小池都知事が問題を起こした福祉社会局を廃止し、2つの局に分割することを発表し何とかダメージを抑えようとかなりの荒業に出ました。
同時期に東京地検が太陽光に係る詐欺、横領といった問題で家宅捜索が入るといった事案も起こり、全く違う問題ではありながら非常によく似た構造をもった事案が平行して明るみに出てきています。
この2つの事案の共通点は、行政と立法を利用して既得権を作り出しその利権構造の中核に特定の団体、企業、社団等の法人を送り込むことで権益を確保することです。
従って作為、無作為はともかくとして官僚、政治家、有識者と云った面々が陰に陽に関わっていることが白日に下に現れたことです。
そして今回の事案の特異性は問題に対してSNS上で過去まで遡りその関わりのある人物、組織などの発言、公的資料等がSNSに参加している一般人が洗い出し、発言、記録の矛盾、違法、脱法などの可能性をいち早く指摘する状態になっていることです。
それと驚くのは、書き込まれた情報の正確性を参加者が必ずファクトチェックに回り、間違い・意図的な歪曲などを必ずあぶり出す形で指摘します。
恣意的な書き込みや煽動しようとする書き込み・論点をずらそうとする書き込みに対しては、ことごとく論破しその論者の背景まで晒すことになっています。
よってSNSの書き込みをキチンと追いかけるとエビデンスに必ず突き当り、情報の正確性が確認できることになります。
いわゆるオシントと云われる公開情報による情報分析手法が、SNS上で衆目の中、実行されています。
暇空茜氏も以前に発信していましたが、Twitter社がイーロンマスク氏の経営に移ったことで、不都合なことを表示させない恣意的な情報のコントロールができなくなっていることも大きな要素であることは明白です。
旧態然としたマスコミは今のところ静観していますが、今まで自分たちが世論を作り自分たちが権力を監視する唯一の第4の権力の自負があったがために、SNSなどは取るに足らないとたかを括っていましたが、SNSが今や相互にファクトチェックをしながら発信し情報を自主的に制御する段階に入ったとなるといよいよマスコミは見向きもされなくなります。
特に検証が必要な事案に関してはマスコミよりSNSの方がより相互のファクトチェックが入るために正確であるとの認識が、この件で明確になり信頼を得ていくことになるでしょう。
今回の一連の件では、今後どこまで真実が明かされるかわかりませんが、官僚機構、政治家、行政、そして一番悪質なのは慈善事業とされ監督省庁もなく既得権益を行使し多くの人々の善意を裏切っていた偽善団体あるいは偽善活動です。
実際に弱者に寄り添い本来の救済活動を行っているNPOもたくさんあり、そのような人々・団体の信用まで損なわれたことは非常に残念です。
今の日本は残念ながら性善説で運営していくことは難しい状況にあるようです。
であるならばキチンと救済されるべき人々にはセーフティネットが働くように仕組みを考える必要があるものと思います。
今後、一度開いたパンドラの箱に希望が残っていることを切に願うものです。
令和5年1月28日執筆